
4)INMARSAT組織の見直し
現在の組織は16年前に構築され、関係国及び署名国及び署名当事者により維持されて来ているが、ビジネス環境の変化から、新たなプロジェクトヘの充分な資金調達の困難性並びに新たな要件に対する即応性が失われて来ている。
これらに関して理事会はマーケットオリエンテッドの商用性のある知識を構築していくことを合意した。商用性のあるサービスではあるが、5つの基本的事項については継続することとなっており、その第一は、海上/航空の遭難・安全通信である。
国際的な公衆通信組織ではあるが、(1)政府間の総会、(2)公衆サービスにおける遭難緊急サービス、(3)平和的な利用、(4)差別の無いサービスを維持することが要件として確認されている。
INMARSATは今後更に商用化を目指した団体に進むこととなり、AOC(運航管理通信)、AAC(航空会社業務通信)、APC(航空機公衆通信)を含む商用的な通信も株主による役員会にて監督されていくこととなる。これらのINMARSAT条約的及び運用教程の最終的な合意は97年1〜2月に予定されている。
5)通信容量について
95年に110%の上乗せがあり、96年も更に100%の増が予測されており、通信許容量についての心配がよせられているが、第3世代衛星になり、前世代の約8倍の容量になることから問題無しと考えている。
(注:但し、後述するがGES設備の制約から、1GES当たり、音声チャンネルは8CHが限度で、どのサービスプロバイダとも増設の予定は無いと言っている。後述3.5.3.2の1)
6)ナビゲーション機能について
FAAが提唱しているWAAS及び欧州のEGNOSのGPSを補完する信号を提供することについて、INMARSATはこれを支持し、今年中には必要な制度的な調整を済ませたいと考えている。
一方、全面的な民間による全世界的な航法衛星システムの提供については、当初、中高度軌道衛星(ICO:INMARSATの外郭団体を利用)で行う計画であったが、これは中止となった。
(注:但し、別の方法で展開を模索中との話もある。)
3.5.3.2システム/サービス関連事項
システム、サービスに関するQ/Aに先立ちINMARSAT/JAY R SENGUPTAよりプレゼンテーションがあった。
1)INMARSATからの報告
?第2世代と第3世代の違い

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